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海を越えた週間少年ジャンプの人気

言うまでもなく、少年時代の代表的なコミック誌

ワンピースという作品を、内容こそ知らないが名前だけでも知っていると答えられる人は非常に多いだろう。中高齢者となるとさすがにちょっと無理はあるかもしれないが、特に90年代頃を学生で過ごしていた人々にとって、ジャンプを読んでいないと話が合わせられなくて困った、なんていう経験をしているのではないだろうか。かくいう筆者もその頃は丁度週間少年ジャンプ作品を読んでいた時期でもある。明確にいつから、というのはあまり覚えていないが気付いたら読み始めていた。その中には現在まで継続して連載している往年の作品と化しているものもあれば、既に誰と分からない作品が好きだったこともある。ただ父が如何せん、そういった娯楽文化に対して非常に嫌悪感というどころではない、敵意そのものをむき出しにしているほど大嫌いな性格をしていたため、読むにしてもあまり目に堂々と付かないところで読書しなければならなかったという、地味なエピソードもある。

幼少期の頃から読み始めて今でも少し気になっている作品があるため閲覧しているが、やはり面白いと感じる辺り一番良い時代を知っているからこそ、もはや切り離して考えることは出来ないのかもしれない。といっても、実を言えば一時期全く読んでいなかったときもある。週刊雑誌ともなればその発売スケジュールは一週間単位で、意識していなければその発売日があっという間に過ぎ去ってしまい、先週号を見れなかった、なんてことになると途端に購買意欲を無くしてしまった。

そうこうしていると徐々にジャンプの発売日となる月曜日になっても何とも思わなくなり、数年ほどジャンプをまともに手に取る事もしていなかった時期が確かにあった。飽きた、というよりは続きを見ることができず、展開を知るのが容易ではなくなってしまって調べるのが面倒になった、といったほうが正しいかもしれない。熱しにくく冷めやすい性格をしていることもあって、ジャンプを意図的に遠ざけたというよりかは、興味がなくなってしまって自然消滅の如く、購買しなくなったと述べれば適切だ。

ですがここ2年ほど前からは気になる作品が出たこともあって、再度読み始めているから面白いと感じる。それまで全く買おうとも思わなかったジャンプをまた買いたくなるのだから、人間の好奇心度合いは傾き加減がいい加減だとつくづく思ってしまう。暫くぶりに覗いた誌面には当然ながら知らないものもあった。中には相変わらず連載している作品もあれば、いつの間にか終了している作品もあっても、どんな作品が好まれているかという傾向は昔も今もさほど変わらないというのが、筆者の分析だ。

中でもやはり現在の週刊少年ジャンプにおいてもはやその地位を揺るがすことが出来る作品といえば『ワンピース』だ。このワンピースを始めとして、さらに『NARUTO』に『HUNTER×HUNTER』、『BLEACH』、これらは筆者がまだ読んでいた頃から連載しているが、ここ数年では特に『黒子のバスケ』のアニメ化ヒットによる読者人気とコミックス売上の倍増、『暗殺教室』というまだ始まって数年足らずで初版部数100万部を記録するといった、彗星の如く誕生した人気作品も登場してその活気は全盛期と比べば落ち着いているように見えるが、変わらず週刊誌としての売上は他の追跡を許さないものとなっている。

日本で生まれたジャンプという週刊誌から登場した漫画作品は、いつの頃から海外へも進出するようになり、やがてジャパニズムとまで呼ばれるような日本の漫画作品に対しての評価も鰻上りとなる。では日本でのジャンプ人気と海外でのジャンプ人気とは同じものなのか、または少し異なるのか、個人的な考察を加えつつ分析してみよう。

日本と海外では違いがあるのか

日本で生まれた週刊少年誌だからこそ、日本人好みになっているのは当然のことだがワンピースを始めとしたジャンプ作品が好まれていることを喜ぶ人は多いだろう。ただ実際に今現在日本人が好いている作品が、海外でウケるとは限らない。では日本と海外で比較したとき、どの作品が一番人気を誇っているのかを色々と分析してみたが、海外でもそうだが日本でも年齢別によってジャンプの人気作品は異なっている。では簡単に表としてまとめてみると、上位3位までの人気をまとめてみたら次の通りとなる。

  日本 海外
  10代~20代 30代 40代 国外
1位 ONE PIECE DRAGON BALL ハレンチ学園 DRAGON BALL
2位 HUNTER×HUNTER キン肉マン ど根性ガエル ONE PIECE
3位 NARUTO SLAM DUNK こちら葛飾区亀有公園前派出所 NARUTO

日本でも世代事に分けて考えてみるとこのようになった。この傾向に海外ユーザーの人気動向を計ってみると、海外での人気作品の傾向はどちらかといえば30代の読者層と20代まで層を合わせたものとなっている。40代となると好まれている漫画がかなり異色なものとなっているため、今回の現行の内容とは少しかけ離れてしまうので、参考程度に表示しておく。

では考察していこうと思うが、先にお話したように今年になってワンピース販売部数が世界単位で3億という驚異的な売上を記録したことも記憶に新しいと思う、そしてそんなワンピースの人気を支えているのは日本でも10代から20代までの青少年達にこよなく愛されている。2位と3位についてもまさに少年漫画の王道を直進している作品となっているのも特徴的だ。

では一方で30代のランキングを見ると、頂点に君臨している作品はまさにジャンプの黄金期を支え続けた冒険ものの黄金作品、ドラゴンボールが1位を獲得している。ドラゴンボールの人気についていうまでもない、日本もそうだが特にドラゴンボールの人気は海外ユーザーでも不動とも言えるような評価を集めている。筆者も誌面で幾らかドラゴンボールを読んでいた時期はあるが、純粋に面白かったという印象だ。その人気から色々な試みも行なわれたが、さすがに漫画作品を実写化するには無理があるだろうというような、黒歴史認定されている事もある。まぁその一連には触れないでおこう。

海外でのワンピース人気は高いのかもしれないが

こうした人気を集めてみた中で、海外でのジャンプ作品人気ランキングの中で、ワンピースとドラゴンボールは拮抗していると考えている。どちらの作品も人気は高い、ワンピースにしてもアジアを始め、さらにヨーロッパでは絶大な人気を集めている事はインターネットを調べればその情報を取得できるだろう。ただそうした現在ジャンプで不動の人気を誇っているワンピースも、アメリカなども含めた全世界規模としてみれば、まだまだドラゴンボールの人気と比べれば少し及ばないと見た方がいいのかもしれない。

甲乙付けがたいのは重々承知で、こうした意見を提示したことに反感を持つ人もいるだろう。確かにワンピースとドラゴンボールでは現在も連載しているワンピースがその知名度は高くなってしまうのはどうしようもないことだ、ただそれを考えたらドラゴンボールの人気がこれほどまで継続している事をもっと気にした方がいいのではないか。連載終了から既に17年ほどの月日が流れている。今の高校生ぐらいの少年達は、誌面でドラゴンボールを連載していた時期の事を知らない。ドラゴンボールの連載終了と共に登場したワンピースが時代の看板作品として台頭してからは、世代となる少年達の冒険漫画のバイブルはドラゴンボールからワンピースへと移行した。

それからの月日で考えても、ドラゴンボールが始まったのは1980年代の頃、ワンピースが90年代、時間的な長さではドラゴンボールの方が上で、その後に登場したワンピースがドラゴンボールの累計発行部数を越してからと連載開始時期などをトータルすると、ワンピースという作品がドラゴンボールを越したと取れるかもしれない。だが時間的な長さでいまだに大勢のファンを現在まで抱えている点で言うなら、ドラゴンボールの上を言っているとは断言するには早すぎるだろう。

単純に売上だけですべての物差しが決まらないのがこの業界の特徴だ、売上=人気と取るのは妥当だ。一概に売上でどの作品よりも人気があると言えないため、娯楽を考えたらそのそこは尽きない。

ジャンプ作品の特徴は、ある意味海を越えてもマッチしている

このように、ワンピースを始めとした人気作品を上げて考えてみると共通事項が出てくる。それはジャンプらしい『バトル系漫画』がほとんどその人気を占めていることだ。ワンピースにしても冒険しながら海賊王になる旅をして、その途中で出会った敵と戦っている、一方でドラゴンボールは常に敵と戦っている印象がある。NARUTOも忍者同士の攻防を描いた作品となっているので、ジャンプらしい特色を日本人も外国人も好んでいることが分かる。

ではそれを含めたとしても、やはり部分によってその人気が二分されているのも事実だ。ヨーロッパでは人気を集めているかもしれないが、アメリカではさほど高い人気を獲得しているわけではないという場合もある。全体的な総意を含めたとき、海外では本当はどのようにワンピースなどの作品が評価されているのかを、少し考察していこうと思う。今回はその中でも『ワンピース』・『ドラゴンボール』・『NARUTO』の三作品に焦点を当ててみる。

NARUTO は忍者ですから!
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